英語解説
2021年6月11日
【英単語解説 ensure】意味やinsure, assureとの違いを徹底解説!

「”Make sure” も “ensure” “assure” “insure” も皆似たような形だけど、意味は違うのかな?」
そんな疑問を持っている人も多いでしょう。
みなさん、こんにちは!
ステューデイアス英語学院の代表Hankです。
Hankと言うのはもちろんニックネームで、普通の家庭で育った日本人です。
私のプロフィールはこちらからどうぞ。
https://stg.studious-english.com/teacher
今日はensureという英単語を解説していきます。
”Sure!” って言うのは、英会話学校の先生も良く使うから馴染みがある言葉だし、”insure” はインシュランスってカタカナ語にもなってるから何となく意味が分かるけど、”ensure” はよく分からないなぁ、と言う人も多いかと思います。
今回は、例文を使いながらこれらの単語の意味を探っていきましょう。
目次
まずは”sure”

ensureの前にsureを確認しておきましょう!
”Sure” はラテン語で『心配事がない』を意味する “secures” がそもそもの起源で、『確かであると信じている』という意味を持つ言葉です。
コアな意味としては、“make sure(確かめる・必ず○○する)”to be sure (確かに)” などと使われます。
アメリカ英語では “yes” の意味で使われたり、カジュアルな言葉遣いとして『いいですよ』『もちろん』などの意味で使われます。
アメリカのドラマや映画の中などで頻繁に聞く言葉です。
例文
- Are you sure where we are now??
今どこにいるか分かってるの? → 迷子になったわけじゃないよね?! - I am not quite sure how to get there.
どうやってそこに行くのか分かんないよ。。。 → 迷子になったみたい。。。。 - Sure thing!
勿論! バッチリだよ! - That’s for sure.
そりゃ絶対だよ。
じゃあ、”ensure” はどんな意味になるの?

”Ensure” は、上記で説明した ”sure” に、『中に(へ)』『内部』などを意味する接頭辞の -en がついたもの。
目的語を必要とする他動詞で、過去形・過去分詞はそのまま語尾に -d をつけて “ensured” と変化します。
三人称単数も語尾に -s をつけて “ensures” となりますが、現在進行形は最後の e を外して ‐ing をつけ “ensuring” と変化するので、少し注意が必要です。
単語の意味を分かりやすい言葉で解説しているMerriam-Webster英語辞典では、”ensure” の意味を
to make sure, certain or safe
https://www.merriam-webster.com/dictionary/ensure
和訳:確か・確実・安全なものにする
と定義しています。
”Make sure” そのものが、”ensure” と言う意味になるのですね。
同義語として紹介されているのは “assure” “guarantee” “insure” “secure” などです。
Oxford学習英語辞典では、もう少し突っ込んで
to make sure that something happens or is definite
https://www.oxfordlearnersdictionaries.com/definition/english/ensure?q=ensure
和訳:何かが起こる、又は明確であることを確かなものとする
→『確実にする・保証する』と定義づけています。
自分の書いた英文の文法チェックをしてくれたり、よりふさわしい言い回しや単語の提案をしてくれるアプリGrammarlyでは、
To ensure something is to make sure it happens – to guarantee it
和訳:何かが起こると言うことを保証することーギャランティを与える
と解説しています。
例文
- This book ensured his success.
この本が彼の成功を確実なものにした。→ この本のおかげで彼は成功できた。 - Victory ensured them a place in the final.
この勝利で決勝戦への進出が確実になった。 - Please ensure (that) all the lights are switched off.
照明が全部消えていることを確認してくださいね。→ ちゃんと電気消してね。
ちょっと一息 ー 思わず苦笑。。。例文から垣間見えるお国柄
普段記事を作成するにあたって例文を紹介する際には、なるべく英語のソースから分かりやすいものを選ぶように心がけています。
個人的な意見ですが、日本の英和辞典で使われている例文には堅苦しいものが多いような気がするので。
今回、”ensure something” の例文を探していて思わず笑ってしまったのは、イギリスで出版された英語辞典で使われていた例文が “This book ensured his success.” だったのに対し、日本で出版された英和辞典では “His connection ensured him success.(彼自身の持っているコネのおかげで、彼の成功は確実だった)” が使われていたことです。
日本で働いているとたまにある、季節外れに突然入社してくる関係会社の重役のご子息、などの事を思い出してしましました。
勿論、構文的にはどちらも正しい使い方ですが、「成功の要となる本に出会った」と言う文章を使う方が、「コネがあったから成功は確実だ」という文章を使って勉強するよりも希望とやる気がでますよね。
”Ensure” と “Insure” って発音が似ていて難しいなぁ

”Ensure” の発音記号は [ɪnʃˈʊɚ](アメリカ英語)で、”insure” の発音記号も [ɪnʃˈʊɚ] (アメリカ英語)です。
Merriam-Webster英語辞典の発音を聴き比べてみても、私の聴力ではその違いは聞き取れません。(発音記号が同じなので、当然と言えば当然ですが。。。)
Oxford英語辞典で”ensure” と “insure” の発音を聴き比べてみると発音に違いがあることは分かります。
イギリス英語の発音記号では “ensure” は [ɪnˈʃʊr]、”insure” は [ɪnˈʃʊə(r)] [ɪnˈʃɔː(r)] と2種類の発音が紹介されています。
微妙な違いで、単語を見ながら発音を聞かない限りは、どちらがどちらと言うのを言い当てるのは難しいように思います。
Oxford英語辞典の中でも ”ensure” と “insure” は “similar sounding words(音がよく似た単語である)” と注釈がある位なので、ネイティブにとっても聞き分けは難しい言葉のようです。
母音をそのままの音で発音するオーストラリアやニュージーランドでは、”ensure = エンシュア” ”insure = インシュア” となるので、聞き分けるのに苦労はありません。
”Ensure” と “Insure” 、発音が同じなら意味も同じってことはあるのかな?

”Ensure” と “Insure” の意味には重複する部分が多くあり、ネイティブでもどの場面でどちらの言葉を使うのかについては判断が難しい場合もあるようです。
アメリカ英語の辞書では “ensure” の項目に “insure” と併記されているものもあります。
Merriam-Webster英語辞典で、”ensure” と ”insure”、更に”assure”を比較してみましょう。
- ensure :to make sure, certain, or safe(確か・確実・安全なものにする)
- insure: to provide or obtain insurance on or for,(保険・保障を提供または取得する)
”Ensure”のページには、 “insure” だけでなく “assure” も
interchangeable in many contexts where they indicate the making certain or inevitable of an outcome
https://www.merriam-webster.com/dictionary/ensure
結果の確実性または不可避性を示す多くの文脈では言い換え可能
だと明記されています。
すべての言葉に『保証する』と言う意味が含まれている、と言うことです。
え、じゃあどうして別の言葉になってるの?という疑問が出てきますね。
同英語辞典は更に議論を進めています。
- ensure:may imply a virtual guarantee (仮想保証を意味する場合)
→将来起こるであろうことを想定して、それが確実に起きるはずだと保証する - insure:sometimes stresses the taking of necessary measures beforehand(事前に必要な措置を講じることを強調すること)
→海外旅行に出発する際、出発前に海外旅行保険を手配しておくのは”insure”の例ですね。
一方 “assure” は、
- distinctively implies the removal of doubt and suspense from a person’s mind(人の疑惑や嫌疑を明確に取り除くこと)”
と定義されています。
インドで発行された英字新聞の見出しに、”Japanese Prime Minister assures safe Olympics(日本の総理大臣が安全なオリンピックの開催を保証した)” というものがありました。
『仮想保証』を意味する “ensure” ではなく、”assure” を使って、「人の疑惑や嫌疑を明確に取り除く」ところに記事の(もしくは日本政府の)意図が表れています。
私個人の経験では、ビジネスEメールやレターでは圧倒的に “ensure” が使われていました。
顧客に安心感を与えないといけないけれど、”insure” や “assure” というほどの明確な手段は講じておらず、顧客の不安を払しょくするほどの自信もなかったと言うことでしょうか。
英語の用法を定義した文献では、”insure” は保険・金融に関する場合にのみ使用すべきだ、と言う議論もあります。”ensure” のみを一般的な意味での『保証する』と言う意味で使用すべきだ、と提案するものもあります。
私が感じたこれらの言葉のニュアンスの違いは、”ensure” はビジネスの場面で “We ensure our customers that ○○” などと使われ、”assure” はもう少し個人レベルで “I assure you that ○○”、”insure” は第3者レベルからの保証がある場合に使われる、というものです。
以下の例文で理解を確実にしましょう
例文
- If you are planning adventure activities such as scuba diving or mountain‐biking, ensure these are covered by your travel insurance policy.
(旅行中に)スキューバダイビングやマウンテンバイキングなどのアクティビティを予定しているなら、事前にそれらが旅行保険でカバーされていることを確認してください。 - Please insure yourself against adventure activities such as scuba diving.
スキューバダイビングなどのアドベンチャー・アクティビティに対しては、自身に保険をかけておいてください。 - You think I did it deliberately, but I assure you that I did not!
わざとやったと思ってるんだろう?でも絶対そんなことないって保証するよ! - Let me assure you that I will try to help you.
できるだけの支援はするから、それは信じてくれていい。
さいごに

“Ensure” “assure” “insure” のニュアンスの違いは分かりましたか?
今後英語の新聞記事や雑誌を読むときには、それぞれの言葉が使われた意図を探りながら読んでいくのも面白いですね。
ちなみに、聖書では ”assure” という言葉は83回登場しますが、”ensure” は5回だそうです。
今回の記事の最後に、アメリカのニクソン政権及びフォード政権時代に国家安全保障問題担当大統領補佐官・国務長官を務めたヘンリー・キッシンジャー氏の言葉を紹介しましょう。
”We cannot always assure the future of our friends; we have a better chance of assuring our future if we remember who our friends are.
友人の未来を常に保証できるとは限らない;しかし自分の友人が誰かが分かっているなら、自分の未来を保証できる可能性はかなりある
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
皆様の英語習得のお役に少しでも立てたら嬉しいです!
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